2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

星までの距離を測る(6) 赤方偏移とハッブルの法則

ようやく宇宙の距離梯子の最終段階に到達しました。 これは、銀河の「色」を観測することにより、その距離を推定する方法です。この方法であれば、銀河内の星一つ一つを分離して観測する必要がないため、非常に遠方の銀河までの距離を観測することができます…

星までの距離を測る(5) セファイド変光星

銀河系の直径が8〜10万光年と推定されているのに対し、隣の銀河までの距離は数百万光年もあると推定されています。今日の内容は、一気にその遠大な距離を飛び越える「宇宙の標準ろうそく」ことセファイド変光星についてです。

星までの距離を測る(4) 主系列星とHR図

年周視差を用いることによって、狭い範囲(銀河系の大きさから比較すれば)とはいえ、多くの星までの距離を測ることができます。 では、年周視差が測定できるほど近くにはない恒星について、その距離をどうやって測るのか、というのが今回のテーマです。

星までの距離を測る(3) ヒッパルコス衛星

もう少し年周視差について続けます。年周視差が分かれば、その星までの距離を非常に正確に、かつ反論の余地なく推定することができます。しかし、地上からの光学望遠鏡の観測では、年周視差そのものが非常に小さい上、大気の影響があるため、最大でも0.01秒(…

星までの距離を測る(2) 年周視差

今日の日記は、「宇宙の距離梯子」の最下段となる、年周視差についてです。年周視差とは、地球の公転のために生じる星の位置のずれのことを表します。年周視差を検出することにより、その星までの距離を計測することができます。年周視差による計測は、地上…

星までの距離を測る(1) 宇宙の構造とその大きさについて

一週間以上の間、学会という現実に引き戻されてしまいました。とても鬱です。さて、宇宙関連のテレビ番組や博物館などでは、「地球から何々星までは何光年の距離があります」といった説明をよく耳にします。言うまでもなく、地球から他の恒星に行くことは現…

最新護衛艦「ひゅうが」(4) 現代戦における軽空母の戦力について

昨日に続いて、もし「ひゅうが」を軽空母に改造できたとして、戦力として期待できるかという点を考察します。 さて、軽空母が戦場の帰趨を制した唯一の戦例として、フォークランド紛争が挙げられます。軽空母の戦力を分析する上で、この戦いの教訓を外すこと…

今日の我が家のネコ

暑さで溶けてます。 フローリングは冷たくて気持ちいいみたい。

最新護衛艦「ひゅうが」(3) ひゅうがは軽空母になれるか?

昨日までの日記で、「ひゅうが」の主目的は対潜水艦戦用のヘリの運用であり、固定翼機の搭載は不可能であることを解説しました。ところが、ネット上で散見される説に、「ひゅうがは簡単に軽空母に改造できる」というものがあります。今日の日記はその話題に…

最新護衛艦「ひゅうが」(2) ひゅうがの役割について

前回書いたとおり、「ひゅうが」はヘリのみを搭載する空母で、固定翼機を搭載する能力はありません。そのような船を何に使うつもりか?ということについて書きます。

最新護衛艦「ひゅうが」(1) 16DDH「ひゅうが」進水

最初の日記がマニアックな軍事ネタなのもどうかと思いますが、空気を読まずに始めてしまおうと思います。先月末、海上自衛隊初のヘリ空母型護衛艦「ひゅうが」が進水しました。ひゅうがの基準排水量は13,500t、海自の護衛艦としては最大であり、対潜・輸送ヘ…