Indilinx MP ToolでK5-64のファームウェアをアップデート

Solidata社のサポートページに、IDX22搭載SSD用のファームウェアアップデートソフトウェアが公開されていたので、それを用いて手持ちのK5-64(SLCタイプ、64GB)のファームウェアアップデートを行ってみました。どうやらこのツールはSolidata専用ではなく、ジャンパピンが付いているタイプのIDX22搭載SSDならいずれにも使えるようです。
なお、以前の記事に記したものは故障してしまったので、以下のファームウェアアップデートは交換品を用いて行っています。交換品はマイナーアップデートがあったらしく、ファームウェアアップデート用のジャンパピンが追加され、シールも異なるものになっていました。また、ファームウェアのバージョンも"1370"から"1370-2"に変更されていました。マイナーアップデート前の製品にはジャンパピンがないため、通常の方法では以下のプログラムは使えません。

MP Toolの使用方法

このツールに関してのヘルプが見つからなかったので、以下の使用方法は色々試行錯誤した結果導き出したものです。何かご指摘があればお願いします。
この方法ではSSDの中身は全部消去されてしまうので、まず最初にデータのバックアップを取ってください。
次に、いったんPCの電源を落とし、SSDにジャンパを接続します。その状態でPCを立ち上げると、SSDの名称が"YATAPDONG BAREFOOT-ROM"となります。この状態では容量が128GBと認識されますが、それが正常な状態です。
プログラムは、前述のSolidata社のサポートページからダウンロードできます。ダウンロードしたファイルを実行してインストールすると、以下のような画面が現れます。

設定は、まずFlashタブで"Auto Detection"チェックボックスにチェックを入れます。もし使用しているSSDのフラッシュチップの型番が分かっているなら、手動で選んでもいいと思います。間違ったフラッシュチップを選択していると、ファームウェアの書き換え作業に失敗します。
次にDeviceタブでFirmware Version, Model Number, Serial Numberを適切に設定し, Serial Numberの横のプルダウンボックスからMANUALを選択します。これらの値は、ファームウェアアップデート後にそのまま適用されるので、ちゃんと設定しておかないとシリアルナンバーや製品名が変わってしまいます。うーん、なんでファームウェアバージョンまで自己申告なんだろう…
あとは、Startボタンを押すとファームウェアが適用されます。アップデートに成功すれば、"SATA","Module","Flash","Download"の各項目に"PASS"と表示され、"Status"が"FINISH"になります。
最後に、PCの電源を落としてジャンパを抜き、再度PCを立ち上げます。

これがファームウェアアップデート後のCrystalDiskInfoスクリーンショットです。Vertex同様に、SMARTにD2,D3エントリが追加されているので、おそらくうまくアップデートできていると思います。ちなみに、もともとのドライブ名は"Solidata SSD"だったんですが、機種名に変更してみました。
SMARTの値は全てリセットされてしまいます。そのため、すでにそのSSDを使い込んでいるなら、この方法ではファームウェアアップデートをしない方がいいかもしれません。
なお、昨日の記事で述べたCDの値は相変わらず10,000のままです。やっぱりなんか間違ってるんじゃないかなあ…

他のSSDでの利用

このプログラムは使用しているフラッシュの種類を自動認識できるため、ジャンパピンが付いているIDX22搭載SSDなら何にでも適用できると思います。
さらに、G-Monster V3のファームウェアアップデートに失敗してドライブ名が"YATAPDONG BAREFOOT-ROM"のままになってしまった場合のリカバリにも使えるかもしれません。その状態でVertex用のアップデートプログラムを実行すれば復活はできるようですが、製品名がVertexになってしまいます。その代わりに、このプログラムを使えば製品名を変えることなくアップデートできる可能性があります。

その他

USB経由でもSSDそのものは認識できるようですが、ファームウェアの書き換えには失敗したという情報もあります。また、AHCIで動作するかどうかは不明です。